タンス預金等をしていた場合、お金は全く増えませんのでインフレによって資産価値は毀損していきます。
銀行預金に関しても、ゼロ金利なので同様に資産価値は毀損していきます。
これらは、インフレの宿命なので仕方が有い事です。
日本は、日銀が年間2%のインフレ誘導を目指しているものの。
遠く及ばないので我々日本人は、ここ数年では余りインフレを意識する機会も無いかもしれません。
その一方で、米国ではおおよそ2%のインフレ誘導を達成しています。
これはFRBが上手く、インフレをコントロールしているお蔭です。
しかし、なにもインフレが良い訳では有りません。
行き過ぎたインフレは経済活動を停滞させます。
年間にして2%のインフレが、丁度良いあんばいだとの考え方です。
経済が拡大すればインフレ傾向なのは明白なのですから、このインフレ誘導目標には妥当性が有ります。
今回は、このインフレを考えてみます。
※この記事では、計算式などは載せていません。ダイレクトに結果だけに着目しています。
インフレリスク
以前このブログで読者の方に指摘されたことがあります。2%のインフレが続いた場合、現時点での資産の価値が36年後では半分になってしまうという点です。
これはまさに事実であり、年に2%のインフレが続いた場合36年間でその資産価値は半分に目減りしてしまいます。
例えばインデックス投資で、毎月50,000円の積み立て投資を行い、それを50年間続けた場合最終資産は実に1億2000万円を超えます。
しかし、50年もの期間投資した場合に果たしてインフレリスクはどの程度なのか気になりますね。
50年後ではインフレにより資産価値は1/3近くに目減りする
しかし、ここでインフレにより資産の毀損を招くことを考えた場合、年に2%でインフレが続いた場合50年後では今現在の1億2000万の価値が3分の1とまではいきませんが、約2.7分の1にまでその資産価値を毀損することになります。この点を考えた場合、毎月50,000円で50年間積み立て投資を続けて仮に最終資産1億2700万円を手にしたとしたとしても、それを現在の貨幣価値に換算すると4千万強程度であることがわかります。
今現在で1億円を超えると言うのであればリタイヤ生活も夢ではないかもしれません。
しかし、50年後の1億円では現在の4千万円強にしか当たらないことになります。
インデックス投資で市場平均が仮に5%程度だった場合、50年間に毎月50,000円の積み立て投資をしていたのではリタイヤ生活は正直ほぼ不可能といえます。
こうして考えれば、老後2千万円問題も現実味を帯び感じることができます。
ただしこの考え方と言うのは極端とも言えます。
実際に70歳になり、4千万の資産価値があるのであれば。
残りの人生を考えた場合、そして資産の切り崩しを行ったとしても毎年市場平均が平均5%増えることを考えれば十分な金額といえます。
ですからこの場合、過度に悲観する事はないと考えて問題ないといえます。
(厚生年金等の手当て等を考慮した場合)
それを仮に20歳から25年程度続けてリタイヤ生活を夢見ようと思った場合。
月々の積み立て額は最低でも100,000円以上は必要と言うことになります。
45歳程度でリタイヤ生活を目指している方が多いように思いますが、それは正直インデクス投資では厳しいと言わざるを得ません。
セミリタイアならば可能でしょうね。
それでは25年後の場合はどのようになるのでしょうか?
現在の1億円が、25年後では1億6000万円(インフレ率を計算すると1.6倍)と同等となります。
すると、45歳で1億円の資産があればリタイヤできると考えていると足元をすくわれることになります。
25年後の1億円は、現在の貨幣価値に換算すると1億6000万必要になるからです。
つまり、20歳の方が45歳でリタイヤ生活をしようと考えた場合。
そして、そのためには1億円が必要であると考えていると言うのであれば。。
それは残念ながら1億6000万を目指さなければいけない事となります。
25年間で1億6000万円を目指すためには?
仮に市場平均が5%だった場合、毎月28万円の積み立て投資を行う必要があります。この額、はっきりって普通のサラリーマンでは厳しいでしょう。
ただし、これからの日本は依然インフレ2%は難しいでしょう。
仮に、2%のインフレになるならば所得も増える筈です。
その場合は適時投資額を増額する事を、お勧めします。
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